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1.進路指導について
130名と小規模なため、一人一人の志望をかなえる進路指導を実施している。
①文理の割合は50%
入試で理科有利ということはなく、合計点の総合評価で、入学当初は理科が苦手な生徒が毎年ほぼ70%近くいるが、入学後の学びで興味を持つ。それは、理科における充実した実験、観察によるのではないか。授業外でも興味を引き出す工夫をしている。
②少人数できめ細やかな指導
数学(代数・幾何)は、中学の間にすべての時間をチームティーチングと分割クラスで実施し、わからないままにしない。
中学は単純分割、高校は習熟度別で、定期試験ごとに。
英語は、通常は2分割、英会話は3分割。高校の選択授業では、5ー7人の英会話、ネイティヴの英作文もある。
大学入試が4技能になる中、さまざまなタイプの推薦入試が増えている中で、対策となる。
③一人一人にあった科目選択
高2から選択科目…3クラスしかないので、クラス単位で分けることはしにくく、選択科目を取っていくシステムとなっており、一人一人に対応しやすい。
高2は9時間分、高3は18時間(半分)分が選択。…1人で決めるのは難しいこともあるので、学年の最後に担任が面談を繰り返し、間違えなく選択できるように指導
3年は、自習という選択もあり、美術系志望などの場合は絵を描いたり、ピアノを弾くなどもあり
・小論文個人指導
高3希望者対象に開講し、志望大学、学部に応じて、授業時間外に小論文専門教員にマンツーマンで指導を受けられる。
志望先により講座が必要になる時期が異なる場合もあるので、半期受講も可能。
・大学入試対策補習の充実
高2後期(部活がなくなる)から、放課後に開始する。全講座無料で、希望に応じた講座設定、毎年見直ししている。
2.活動と生活
自然体でいられる校風は、毎朝の礼拝による。これは、一般的な教会の礼拝と違い、どの人にも神の種、内なる光があるという考えに基づき、いろいろな人が、宗教的な話に限らないで、率直に話す。
奉仕教育は、各学年でテーマをもって、話を聞くだけでなく、実践…誰の中にも大切なものがあることを知る機会。
生徒活動は、「人に会い、人にも聴き、人と共に生き」がテーマ。
自治会(生徒会)、宿泊行事、進路プログラムなどを実施。決め事は、じゃんけん、くじ引きではなく、話し合いで決める。
ネットで調べず、人に会って取材…顔を見て話をすることの大切さを感じる。
変化の大きい時代にどう生き残るか…英語、ICT(高校からiPad)などは学んでいるが、それができたら本当にコミュニケーションはできるようになるのか。
どのような時代でも、人が生きる世界、社会は変わらない。生きる力の根本を育む。
3.Friends Fab(教養講座)
授業では授業時間の制限があるが、見て欲しいものなどがすべてできるわけではないので、夏休みなどの時間に実施している(夏23、春17実施)。
物理教員によるロボットプログラミングでは、NHK Worldで取り扱われ、特別賞受賞で世界大会へも…。
4.大切にしているもの
キリスト教学校の営みの土台はキリスト教にあり、目には見えないが、とても大切なもの。
フレンド派はキリスト教の中でも小さなグループだが、教育に対する情熱があり、100を超えるフレンズスクールがあり、日本で唯一のものが普連土。
1600年代半ばのイギリス、ピューリタンの終わりに生まれたグループ。王政に基づき、教会が人々を圧迫した社会で、ピューリタンは、一人一人が神様に愛された存在、人間は平等だと説いた。
天皇陛下の家庭教師ハニング氏は、フレンド派で、自分の信仰を他人に押し付けない態度が信頼されたと言われる。
新渡戸稲造は日本初の国際人と言われ、フレンド派 。フレンド派は、新渡戸に代表される国際主義、徹底的な平和主義である。
宗教は、道徳教育(嘘をつかない、傷つけてはいけない等)とは違う。心がけていてもしてしまうことはあるが、人間の業を受け入れる、支え合い、共に生きる知恵を与えるのが宗教。
キリスト教学校に学ぶ生徒の優しさは、人間理解に基づく優しさである。
学校を設立したグループの教会運営は、良い悪いではなく、校風も繋がるところがある。
監督制は、ピラミッド構造のトップダウン。教員、学生生徒もまじめで、整然と落ち付いた雰囲気。
長老制は、選挙によって選ばれた代表者・代表民主制。
会衆制は、全員が主体的に教会運営に関わる・直接民主制。平等意識が強く、民主的な意識が高い。
普連土は、学生生徒の自主性を重んじ、自由な雰囲気、自立心が強く、型にはまらない生徒が多い。
あらゆる価値観を相対化、世の中の別の考え方を受け入れる柔軟さがある。それは、めまぐるしく変化する社会の中でも対応していかれる。
ロバート・フルガム 「人生に必要な知恵はすべて幼稚園の砂場で学んだ」の引用…
これが本当に身についているか。当たり前のことほど実行するのは難しい。学校は当たり前だが、大切なことを学ぶ場。
技術を持っても、どう使うか、使いこなすか。生徒は学校で人生に必要な知恵を学んでいく。
普連土にはたくさんの宝物があるけれど、一番はここで学ぶ生徒で、結局大切なことは、人と繋がること。仲間こそ最大の宝で、その環境を与えるのが普連土でありたい。
以上です。