1,620円 Amazon |
1994年 香港
ウォン・カーウァイ 監督
原題: 重慶森林 / Chungking Express
美麗なるドキュメンタリー映画「」で、2015年のメットガラ企画「China: Through The looking Glass (鏡の中の中国)」の芸術監督をウォン・カーウァイが務めているのを観て以来、久しぶりに「花様年華」他ウォン・カーウァイ監督の映画を観たいなぁと思っていたら、なんと渋谷のBunkamuraではまさに「」のタイアップ企画でなんていう企画をやっていたらしいのですΣ(゚Д゚)。
「恋する惑星」「天使の涙」「ブエノスアイレス」「花様年華」の、ザ☆ウォン・カーウァイ代表作4本を特別上映・・・スクリーンで観られるなんて!
「」を観たのはBunkamuraではなかったのですが、「」を観た時に気が付けたはずじゃないかと思うのですが、あの日はの為にとにかく疲れ果ててぐっすり早寝する作戦のラストで、映画館出る時にはもうヘトヘトで、何にも目に入ってませんでした(>_<)。なんと、も決まったそうなのですが・・・。
うぅーん。どう頑張っても「恋する惑星」と「天使の涙」は観られないじゃないか・・・というわけで、スクリーンでの鑑賞は3日かけて(笑)諦めをつけましたが、ウォン・カーウァイ熱は下がらず、自宅で勝手にウォン・カーウァイ祭りをすることにしましたヽ(^。^)ノ。前フリが長くなりましたが、そういうわけでのまずは「恋する惑星」。
ウォン・カーウァイの代表作といえば、まず真っ先に思い出すのがこれ!ブルース・リーやジャッキー・チェンらのカンフー映画、マフィアと警察の香港ノワールときて、まったく新しいムーブメントを巻き起こしました。どこかヨーロッパな香りもするカラフルでポップでスタイリッシュな映像と、まごうことなきアジアの国際都市香港の街並みとの融合。おしゃれでロマンチックで時々コミカルな恋愛模様。何もかもが目新しくて新鮮でした・・・が、23年経った今観なおしても、その新鮮さは色あせず、音楽も映像もロマンチックでスタイリッシュなのが変わらず、むしろ時代を経てさらに輝いています(*'ω'*)。
内容は、香港に生きる2人の警察官の恋愛を軸にした、群像ドラマ。最初に登場するのは、モウこと認識番号223番(金城武)。何年か付き合ってきた彼女メイに突然フラれてしったけれどもどうしても諦めきれず、フラれたのが4/1だったから「もしかしたらエイプリル・フールかもしれないし」と自分に虚しい言い訳をしながら、自分の誕生日=5/1が消費期限のパインの缶詰を毎日買い足していきます。
金城武、なつかしーい!わっかーい!フレッシュ!!80年代後半、大旋風を巻き起こしましたよね~。日・中・韓合作映画「レッドクリフ」での諸葛孔明がひっさびさ&最新の記憶だけれども、今何やってんだろう・・・とwikiってみたら、最近の活動はわからないながらも「世界で最もハンサムな顔100人」という何処がやってるのかよくわからないランキング(どうやらアメリカの映画関係の会社?)に未だに毎年ランクインしているらしい、という雑情報を得ました(笑)。ちなみに2016年は96位ですが2014年はなんと29位!世界で、ですよ。すごいですねーいったいアメリカの誰が、どこで金城武を観ているのか、2014年には何があったんだろう?|д゚)
とうとう5/1を迎えて現実=彼女は戻ってこないをようやく受け入れることにした223番は、30個溜まったパインの缶詰を一気食いした後出かけたバーで「次に入ってきた女性を好きになろう」と決心。入ってきた金髪・グラサン・レインコートの謎の美女(ブリジット・リン)を一生懸命ナンパします。「台湾生まれなんだ」と実際に台湾生まれの金城武青年、広東語、英語、日本語、北京語でナンパし続けます。国際都市香港ぽいくだり^^。
謎の女性は、麻薬取引で失敗をしてしまいその後始末で一日走り続けて殺しまくってクタクタ。警察官と麻薬ディーラー、正反対の世界にいる2人が、お互いどん底の夜に、お互いに寄りかかるように行きずりの一晩を過ごします。翌朝、別れた彼女との連絡に使っていたポケベルを捨てようとした223番に、昨夜の謎の美女からの伝言が届きます。「どんな関係にも期限がある、でもこの心の記憶には期限がないといいな。期限があっても一万年なら、いいけれど」そしてまたそれぞれの生活が始まります。
もう一人の警官は、633番(トニー・レオン)。金城武の223番が彼女からのメッセージが無いか何度もかけていた公衆電話の前にある惣菜屋さん?デリカフェのようなお店?の常連。夜勤の終わりに毎晩彼女への夜食を買いに立ち寄る633番に、店主の従兄妹で手伝いにきた新入りフェイ(フェイ・ウォン)は、そんな633番に片想いします。
いつ観てもやっぱりめっぽう格好いい、トニー・レオン♡。そりゃまあこんな素敵な人が毎晩お店にやってきてたら、好きになっちゃうって(笑)。こんなに爽やかハンサムな633番なのに、なんとスチュワーデス(の、時代なので敢えて)の彼女ったら「飛行機は別のAirportに着陸したの」とかいってフッてしまうんです。勿体ない!(笑)
こっちもやはり、彼女のことが中々忘れらないハートブレイク青年。フェイは、そんな彼の自宅の合鍵を偶然(?)手に入れてしまい、なんと彼の留守中にこっそり上がり込んでは633番の気配を思いっきり味わったり、勝手に模様替えしたり、ラーメン作って食べちゃったり。当時も、ちょっとヤバい子じゃないのか・・・と思いつつも、ファイ・ウォンだと何故か可愛く思えてしまうマジックが掛かっておりましたが、今の時代にこんなことやってたら本気でヤバいでしょ、犯罪者でしょ、恐怖しか感じさせないでしょ・・・と思うにつけ、昔は大らかだったなぁ、今は色々と大変な時代だなぁとまたしみじみ(苦笑)。
元々は歌手だったフェイ・ウォンの魅力炸裂で、この映画で一気にスターになりましたね~。フェイ・ウォンが歌った劇中歌「夢中人」も大ヒット。なんか私もCDレンタルしてカセットテープ(の、時代ですよね?まだ)にコピーしたような記憶が・・・(笑)。目にも耳にも懐かしい~。がいっぱいでした^^。
中国への還前の、まだイギリス領だった頃の香港の夜の街並みも、懐かしいです^^。同じ街に暮らして、同じ店(フェイが手伝っている)を利用するという意外にも、ウォン・カーウァイは2組の男女のすれ違いをあちこちに散りばめていて、映画の筋はわかっているからそういうすれ違いにも「あっ」と気が付けて楽しかったです。
代表的なところでいうと、金城武の223番が容疑者を追いかけている時、麻薬取引のことで同じ街を奔走中の金髪グラサンのブリジット・リンとすれ違っています。
「その時、ふたりの距離は0.1ミリ。57時間後、僕は彼女に恋をした」
223番が新しいスタートをきった日、いつもの店に新入りのフェイが登場します。店主に「フェイはどうだ?」とコナかけられますが、ここは、ただすれ違うだけ(笑)。
「その時、2人の距離は0.1ミリ。6時間後、彼女は別の男に恋をした」
こういうリンクが、いちいち気が利いててるというかオサレとうか。他にも、夜繁華街をパトロール中の633番の近くをブリジット・リンが通り過ぎていたり、223番が犯人追跡をしている脇では、玩具店からフェイが633番の家に持ち込むガーフィールド(?)のでっかいヌイグルミを買って出てくるところだったり。あ、あと「警察官」と「スチュワーデス」っていうのも、リンクのひとつですね。
色に溢れた叙情的な映像、日付や時刻などの「数」と「期限」のこだわり、リリックな台詞やナレーションで、リアルな香港の街なのに、どこか別の世界を漂っているような不思議なファンタジー感がたまりません。この世界観は、ウォン・カーウァイにしか作り出せませんね(*'ω'*)。久しぶりに観られて、よかったです。きっと永遠に色あせない名作の一本だと思います^^。
原題: 重慶森林 / Chungking Express
美麗なるドキュメンタリー映画「」で、2015年のメットガラ企画「China: Through The looking Glass (鏡の中の中国)」の芸術監督をウォン・カーウァイが務めているのを観て以来、久しぶりに「花様年華」他ウォン・カーウァイ監督の映画を観たいなぁと思っていたら、なんと渋谷のBunkamuraではまさに「」のタイアップ企画でなんていう企画をやっていたらしいのですΣ(゚Д゚)。
「恋する惑星」「天使の涙」「ブエノスアイレス」「花様年華」の、ザ☆ウォン・カーウァイ代表作4本を特別上映・・・スクリーンで観られるなんて!
「」を観たのはBunkamuraではなかったのですが、「」を観た時に気が付けたはずじゃないかと思うのですが、あの日はの為にとにかく疲れ果ててぐっすり早寝する作戦のラストで、映画館出る時にはもうヘトヘトで、何にも目に入ってませんでした(>_<)。なんと、も決まったそうなのですが・・・。
うぅーん。どう頑張っても「恋する惑星」と「天使の涙」は観られないじゃないか・・・というわけで、スクリーンでの鑑賞は3日かけて(笑)諦めをつけましたが、ウォン・カーウァイ熱は下がらず、自宅で勝手にウォン・カーウァイ祭りをすることにしましたヽ(^。^)ノ。前フリが長くなりましたが、そういうわけでのまずは「恋する惑星」。
ウォン・カーウァイの代表作といえば、まず真っ先に思い出すのがこれ!ブルース・リーやジャッキー・チェンらのカンフー映画、マフィアと警察の香港ノワールときて、まったく新しいムーブメントを巻き起こしました。どこかヨーロッパな香りもするカラフルでポップでスタイリッシュな映像と、まごうことなきアジアの国際都市香港の街並みとの融合。おしゃれでロマンチックで時々コミカルな恋愛模様。何もかもが目新しくて新鮮でした・・・が、23年経った今観なおしても、その新鮮さは色あせず、音楽も映像もロマンチックでスタイリッシュなのが変わらず、むしろ時代を経てさらに輝いています(*'ω'*)。
内容は、香港に生きる2人の警察官の恋愛を軸にした、群像ドラマ。最初に登場するのは、モウこと認識番号223番(金城武)。何年か付き合ってきた彼女メイに突然フラれてしったけれどもどうしても諦めきれず、フラれたのが4/1だったから「もしかしたらエイプリル・フールかもしれないし」と自分に虚しい言い訳をしながら、自分の誕生日=5/1が消費期限のパインの缶詰を毎日買い足していきます。
金城武、なつかしーい!わっかーい!フレッシュ!!80年代後半、大旋風を巻き起こしましたよね~。日・中・韓合作映画「レッドクリフ」での諸葛孔明がひっさびさ&最新の記憶だけれども、今何やってんだろう・・・とwikiってみたら、最近の活動はわからないながらも「世界で最もハンサムな顔100人」という何処がやってるのかよくわからないランキング(どうやらアメリカの映画関係の会社?)に未だに毎年ランクインしているらしい、という雑情報を得ました(笑)。ちなみに2016年は96位ですが2014年はなんと29位!世界で、ですよ。すごいですねーいったいアメリカの誰が、どこで金城武を観ているのか、2014年には何があったんだろう?|д゚)
とうとう5/1を迎えて現実=彼女は戻ってこないをようやく受け入れることにした223番は、30個溜まったパインの缶詰を一気食いした後出かけたバーで「次に入ってきた女性を好きになろう」と決心。入ってきた金髪・グラサン・レインコートの謎の美女(ブリジット・リン)を一生懸命ナンパします。「台湾生まれなんだ」と実際に台湾生まれの金城武青年、広東語、英語、日本語、北京語でナンパし続けます。国際都市香港ぽいくだり^^。
謎の女性は、麻薬取引で失敗をしてしまいその後始末で一日走り続けて殺しまくってクタクタ。警察官と麻薬ディーラー、正反対の世界にいる2人が、お互いどん底の夜に、お互いに寄りかかるように行きずりの一晩を過ごします。翌朝、別れた彼女との連絡に使っていたポケベルを捨てようとした223番に、昨夜の謎の美女からの伝言が届きます。「どんな関係にも期限がある、でもこの心の記憶には期限がないといいな。期限があっても一万年なら、いいけれど」そしてまたそれぞれの生活が始まります。
もう一人の警官は、633番(トニー・レオン)。金城武の223番が彼女からのメッセージが無いか何度もかけていた公衆電話の前にある惣菜屋さん?デリカフェのようなお店?の常連。夜勤の終わりに毎晩彼女への夜食を買いに立ち寄る633番に、店主の従兄妹で手伝いにきた新入りフェイ(フェイ・ウォン)は、そんな633番に片想いします。
いつ観てもやっぱりめっぽう格好いい、トニー・レオン♡。そりゃまあこんな素敵な人が毎晩お店にやってきてたら、好きになっちゃうって(笑)。こんなに爽やかハンサムな633番なのに、なんとスチュワーデス(の、時代なので敢えて)の彼女ったら「飛行機は別のAirportに着陸したの」とかいってフッてしまうんです。勿体ない!(笑)
こっちもやはり、彼女のことが中々忘れらないハートブレイク青年。フェイは、そんな彼の自宅の合鍵を偶然(?)手に入れてしまい、なんと彼の留守中にこっそり上がり込んでは633番の気配を思いっきり味わったり、勝手に模様替えしたり、ラーメン作って食べちゃったり。当時も、ちょっとヤバい子じゃないのか・・・と思いつつも、ファイ・ウォンだと何故か可愛く思えてしまうマジックが掛かっておりましたが、今の時代にこんなことやってたら本気でヤバいでしょ、犯罪者でしょ、恐怖しか感じさせないでしょ・・・と思うにつけ、昔は大らかだったなぁ、今は色々と大変な時代だなぁとまたしみじみ(苦笑)。
元々は歌手だったフェイ・ウォンの魅力炸裂で、この映画で一気にスターになりましたね~。フェイ・ウォンが歌った劇中歌「夢中人」も大ヒット。なんか私もCDレンタルしてカセットテープ(の、時代ですよね?まだ)にコピーしたような記憶が・・・(笑)。目にも耳にも懐かしい~。がいっぱいでした^^。
中国への還前の、まだイギリス領だった頃の香港の夜の街並みも、懐かしいです^^。同じ街に暮らして、同じ店(フェイが手伝っている)を利用するという意外にも、ウォン・カーウァイは2組の男女のすれ違いをあちこちに散りばめていて、映画の筋はわかっているからそういうすれ違いにも「あっ」と気が付けて楽しかったです。
代表的なところでいうと、金城武の223番が容疑者を追いかけている時、麻薬取引のことで同じ街を奔走中の金髪グラサンのブリジット・リンとすれ違っています。
「その時、ふたりの距離は0.1ミリ。57時間後、僕は彼女に恋をした」
223番が新しいスタートをきった日、いつもの店に新入りのフェイが登場します。店主に「フェイはどうだ?」とコナかけられますが、ここは、ただすれ違うだけ(笑)。
「その時、2人の距離は0.1ミリ。6時間後、彼女は別の男に恋をした」
こういうリンクが、いちいち気が利いててるというかオサレとうか。他にも、夜繁華街をパトロール中の633番の近くをブリジット・リンが通り過ぎていたり、223番が犯人追跡をしている脇では、玩具店からフェイが633番の家に持ち込むガーフィールド(?)のでっかいヌイグルミを買って出てくるところだったり。あ、あと「警察官」と「スチュワーデス」っていうのも、リンクのひとつですね。
色に溢れた叙情的な映像、日付や時刻などの「数」と「期限」のこだわり、リリックな台詞やナレーションで、リアルな香港の街なのに、どこか別の世界を漂っているような不思議なファンタジー感がたまりません。この世界観は、ウォン・カーウァイにしか作り出せませんね(*'ω'*)。久しぶりに観られて、よかったです。きっと永遠に色あせない名作の一本だと思います^^。
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