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内容:
萩尾望都の70年代作品『ユニコーンの夢』をA5サイズで収録。 少女マンガ家たちが描いたハヤカワ文庫のカバーイラストもカラー106点を収録。
『11人いる!』『地球へ…』など、数多くのSF&ファンタジー少女マンガが生まれた1970~80年代。当時の少女マンガ家たちの魅力を、総数300点超という豊富な図版とともに紹介。
おすすめ: ★★★★
こんな全容↓
■萩尾望都 『ユニコーンの夢』
■作家6名のSF&ファンタジー世界
(青池保子、木原敏江、竹宮恵子、萩尾望都、山岸凉子、大島弓子)
■各少女マンガ誌別、SF&ファンタジー世界
(少女フレンド、マーガレット、少女コミック、花とゆめ、プリンセス 他)
■コラム
(白泉社について、戦後世代と『超人ロック』について、 SFブーム渦中の女流作家について)
■SF&ファンタジー少女マンガ635作品リスト
■エッセイ 石堂藍
■ハヤカワ文庫FT・SF・JA カバーイラスト集
■インタビュー ハヤカワ文庫 元編集者
■コラム 翻訳家
■サンリオSF文庫のカバーイラスト
■エッセイ 作家・野阿梓
■ハヤカワコミック文庫について
なかなか盛りだくさん
特に「各雑誌別特色」と「 635作品リスト」は貴重。
懐かしい表紙や扉絵が拝めます。
ちーっちゃいけどね
※ あ。この記事クッソ長いです。
私の少女マンガ読みの歴史をダラダラ書いてる様相です。
こんなんでもよろしければお暇潰しにどうぞ。
いらっしゃいませ~(人´∀`*)
注: 画像はこの本からではなく、私の持ち物からです。
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
■■
萩尾望都 『ユニコーンの夢』
31ページマンガです。
これは読んだことなかったかも・・・。
1974年作品ということは 『トーマの心臓』と同じ頃ですね。
神話的世界、SF的世界。
一角獣、宇宙船。
夢、現実。
それらを融合させて切ない恋人たちを描いています。
萩尾さんお得意のテーマですね~。
この頃の絵柄も既にいいのですが、それから約10年後の『一角獣種シリーズ』『メッシュ』『マージナル』あたりが黄金期ですね。
あくまで私的に。。。
■■
「SF&ファンタジー少女マンガ家といえば?」
この本で選ばれている6人。
私が思うこの方々についてダラダラ書いてます。
思い切って一番好きな作品も選んでみました。
↓↓↓
■最も「SF&ファンタジー」というジャンルにしっくりくるのはやっぱ萩尾望都さん。
これは譲れな~い。
名作『11人いる!』『ポーの一族』以外にもわんさか作品ありますねー。
『精霊狩り』『ブラッドベリ原作シリーズ』『スター・レッド』『銀の三角』。。。
バレエ物や歴史物もいいんですけどね!
でも一番好きなのは『トーマの心臓』。
ギムナジウム物の金字塔。
これ一択
オスカー一択
■次にしっくりなのは竹宮恵子さん。
『地球へ・・・』は傑出作品。
ではありますが、竹宮さんは真っ先にジルベールの顔が浮かんじゃうなあ。
あの物憂げなね
てなわけで『風と木の詩』ナンバーワン。
ジュールとロスマリネが好き。
■で、青池保子さんは伯爵と少佐のイメージが強過ぎ!
「SF&ファンタジー」?いやいや。
「おっさんドタバタ」だから(笑)
中年~老年の男を描き過ぎですね。
ミーシャに白クマ、ミスターL。。。
・・・好きですけど( ̄m ̄〃)
ああでも『イブの息子たち』は最高に笑えるSFファンタジー
ニジンスキーの「ヒース私を見て・・・・・」の破壊力はすごかったっけ。
んで、『イブの息子たち』と『エロイカより愛をこめて』で迷うけど――『エロイカ』NO.1で!
やっぱ少佐が好き!
あ、Zも好き!
■木原敏江さんは鬼のイメージがあるなー。
日本的なファンタジー、御伽草子といいますか。
とはいえ多彩。
SFだと『銀河荘なの!』がある。
『~のロマンス』みたいなタイトルの切ないラブコメもいっぱいある。
フランス貴族小説が原案の『アンジェリク』もある。
そしてやっぱし「しまりんご」の顔が一番に浮かんじゃう。
一筋縄じゃいかないお方です。
一番悩んだわ。
ん~~~『夢の碑 風恋記』一番で!
融明の中身もビジュアルも総て好き。
■山岸凉子さんはSFというよりファンタジーのイメージ強いですね。
バレエ物、歴史物のイメージもある。
が!なんといってもホラー、サスペンス、サイコ物!
私的に山岸さんは最も精神的にやられてしまう人
好きなんだけど怖いんだもん。
『天人唐草』『汐の声』『蛭子』『負の暗示』『奈落』『黄泉比良坂』『パイド・パイパー』。。。
描ききらーーん!
なんでこんなに怖いの?
も一度いうけど 好きだけど怖いよ~~~!!
で、『天人唐草』を選ぶわー。
気分が落ちてる時に読んではいけないけどね。
ドン底まで連れて行かれるからっ
■大島弓子さんはチビ猫があるもんね!
文句なくファンタジー
でも『ロングロングケーキ』という、宇宙人の“宇さん”が出てくるお話もあったりする。
イメージとしては、とにかくエキセントリックな少女が主人公・・・ってカンジな大島さん。
でも短編が多いせいか ほんと色んなの描いてる。
『ジョカへ・・・』『ヨハネが好き』『アポストロフィS』『たそがれは逢魔の時間』『つるばらつるばら』『ダイエット』。。。
どれもいいなぁ。
けど別格で好きなのが『七月七日に』。
戦時中の母子(秘密あり)のお話。
私の中で大島さんのベストです。
※ さらに個人的に思うこと。
↓↓↓
この中にあと一人入れていいなら私、佐藤史生さんを推すな~。
『ワン・ゼロ』と『夢みる惑星』が好き
たまたまデビュー作を雑誌で読んでるというのも思い入れのひとつ。
SFだと佐々木淳子さんがガチだと思う。
時間軸が捩れてたり、輪廻や夢が関わるお話が多い。
最近久々に一冊読んだので、今 佐々木さん熱が再燃中。
『ダークグリーン』 をまた読みたいなぁ。
ガチでファンタジーのNO.1は中山星香さんじゃなかろうか?
王道を行く人というか。
でも私は初期の乙女ちっく短編たちが好きですが。
■■
雑誌別の考察
すっごく興味深かったです♪
1949年創刊「少女」を始まりとして、手塚治虫さんや松本あきら(松本零士)さんや石森章太郎さん等 男性作家がファンタジーを描いてた時代を経て、少女マンガ誌は現在までに多種多様に変化していくわけですねー。
今や雑誌はジャンルの細分化が進んでますが、過渡期であった70~80年代は一冊がもっともっと混ぜご飯だったですよ。
そんな中でも 特にSF&ファンタジー色が強かった物、それ以外のジャンルのイメージが強かった物、色々ありました。
創刊順につぶやいてます。
↓↓↓
■少女フレンド
講談社が先駆けでしたか。
少女フレンドには正直あんまりSF&ファンタジーのイメージないんですよね~。
大和和紀さんのはいからな時代物、里中満智子さんのアリエスな恋愛物、庄司陽子さんのナッキーな学園物。
ここら辺のイメージが強いですもん。
あー、ひとつ忘れられない思い出がありまして・・・。
↓
私が初めて別冊少女フレンドを手にする切っ掛けになったこと。
確か風邪で小学校を休んだ日。
暇だからりぼんの続きを読みたいと母に頼んだら、母は何を思ったか別冊少女フレンドを買ってきた。
フツーに手渡され、私も特に抗議した覚えもなくそれを読んだ気がする・・・。
そもそもほんとはりぼんだってそうでした。
連載マンガの続きが読みたいから小学○年生を頼んだのに、母はりぼんを買ってきたんだった・・・。
超テキトー広い視野を持った母に育てられたお陰で色んな雑誌に出会えたのね、私。
ラッキー
(と、しておこう)
■週刊マーガレット
で、お次が集英社なんですね。
65万部の創刊号が無料配布だったという記述に驚きました
魔女、宇宙人、吸血鬼、ロボットなど、週マは結構SF&ファンタジー色が強かったようですが、どうしたって山本鈴美香さんの『エースをねらえ!』と 池田理代子さんの『ベルサイユのばら』の二本が大輪なもんでねー
私は有吉京子さんの『SWAN-白鳥-』世代。
手の動きを千手観音みたいに表現したコマとか、リリアナの細っかーーーい金髪線とか、スゴ過ぎて真似する気がおきなかったなあ。
(私が絵柄を真似てたのは、いがらしゆみこさんと上原きみ子さんと美内すずえさん。描き易かったから 笑)
■別冊マーガレット
別マのイメージは何でしょう?
恋愛とか家族愛とかかな。
くらもちふさこさんに多田かおるさん、いくえみ綾さんに聖千秋さん。。。
SF&ファンタジーのイメージはあんまりないですね。
が!私はこの雑誌で柴田昌弘さんの『紅い牙Ⅱ鳥たちの午後』に出会ってどっぷりSFにはまったんだった。
その後 細野不二彦さんや岡崎つぐおさん、高橋留美子さんのSFにはまる切っ掛けになりました。
うん、柴田さんのせいだと思うわ(笑)
■少女コミック
小学館は後発でしたのね!
だから貪欲だったのか、当時一番SFを許容してた雑誌ではなかろうか?週刊も別冊も。
週刊はいとこに貰ってたし、別冊はたまに買ってたし、私が最も馴染んだ雑誌でした。
石森章太郎さんが『サイボーグ009』を短期で載せてたのは知らなかったー。
掲載号の表紙に高橋亮子さんの『つらいぜ!ボクちゃん』の文字が読み取れる。
私 まだ少コミ読み始める前だったかあ。
松本零士さん原案の作品、聖悠紀さん自身や作画グループの作品もありました。
でも一番インパクトあったのは わたなべまさこさんのこと。
地底人の話や魔女の話が忘れられないわ。
独特の絵柄で不気味な話がたまらなかったなー。
また読みたい。
もう手に入りそうにないけど・・(:_;)
とにかく、この本に選ばれてる「作家6名」の中の青池さん以外は全員この少女コミックで最初に触れたせいもあり(木原さんと山岸さんはゲストだった)、私には別格な雑誌なのです。
■花とゆめ、LaLa
白泉社は集英社の分社という記述にも驚き!
(常識でした?)
白泉社には美内すずえさんと和田慎二さんと三原順さんがいたもんね。
清水玲子さんと成田美名子さんと魔夜峰央さんもいた。
SFもファンタジーも程よく混ざった雑誌のイメージです。
でも私は川原泉さんのとぼけた、しかし最後にちょろっと泣かされるマンガが一番好きだったなー。
野球のヤツもフィギュアのヤツもゲートボールのヤツも・・・・ほんと全部面白かったもの。
もちろん『笑う大天使』も!
■プリンセス系
一番あとに秋田書店。
ちょっとダークな歴史ファンタジーが得意なイメージです。
雑誌はビバプリンセスが好きでした。
絵柄は濃いめ。
華美なイメージ。
(細川智栄子さんにあしべゆうほさんに青池保子さんに中山星香さんに木原敏江さん・・・下睫毛までバサバサ描くお方ばかり)
SFの匂いはあんまりしないですね~。
※ なかよし、りぼん、ちゃお、ひとみ、あすか、ぶ~け、セブンティーン、リリカ、プチフラワー、WINGS、ネムキ etc・・・・。
とてもじゃないけど全部について思い出を書いてたら年が明けるわ割愛。
■■
ハヤカワ文庫のカバーイラスト
これらはカラー掲載。
山岸さん、萩尾さん、竹宮さん、あしべさん、中山さん。
この頃の定番作家さん。
そして、お~なるほどなー!な作家さん。
内田善美さん、山田ミネコさん、岡野玲子さん、坂田靖子さん、めるへんめーかーさん など。
ちょっと珍しい感のある作家さんたちも。
おおやちきさん、まつざきあけみさん、伊藤愛子さん、森川久美さん、吉野朔実さん など。
それぞれファンタジー色を強く出してるのですが、ちゃんとその方らしさが出てますねえ。
特におおやちきさんの構図の素敵さと、坂田靖子さんのカラーリングの鮮やかさがいいのです。
これはやっぱ嬉しい。
買ってよかったなー
*~*~*~*~*~*~*~*~*~*
欲をいえばもっと大きいサイズでの刊行がよかったです。
前半がカラーじゃないのも残念。
昔の作品の表紙や扉絵など、カラーの物はカラーで見たかったなあ。
あーそうだ。
どうしてもひとつ疑問だったんだけど、「635作品リスト」の中に神坂智子さんの『シルクロードシリーズ』が入ってなかったけど、あれは何にカテゴライズされてるんだろう・・・?
私あれこそSFファンタジーだと思ってましたよー
はー。
久々にねちっこい記事書いた(笑)
これ全部読んでくださった方、お疲れ様でした